九州本土から南南西に492km、奄美群島のほぼ中央に位置する自然の恵み豊かな島、徳之島。 亜熱帯性気候に属し、世界中でこの地域にしかみられない動植物が多数生息しています。 文化的にも、古くから、ヤマト文化と琉球文化のどちらをも受け入れながら、そのどちらとも異なる独自の文化を作り上げてきました。
2021年、徳之島を含む周辺地域は、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」としてユネスコ世界自然遺産に登録されました。 徳之島は「観光地」とは程遠い場所。ここはサトウキビ生産と肉牛の畜産を基幹産業とする農業の島です。
世界自然遺産に登録され、2020年に始まったコロナパンデミックもようやく終わりが見えてきた今、徳之島も「観光地」化が進んでいくのでしょうか。 観光客が増え、この島が経済的により豊かになるのは、良いことなのかもしれません。 しかし、今ではサトウキビ畑の広がるこの島で、かつては稲作中心の生活が営まれていたこと、その昔、人々の暮らしが、山や海にひそむたくさんの神様たちとともにあったこと、日本史から外れた独自の歴史を辿ってきたことを、島の外から訪れる旅人たちはいったいどこで知り得るのでしょうか。
「徳之島みち旅行舎」は、徳之島をもっと知りたい人のための、小さな旅行団体です。 徳之島の南部・伊仙町の小さな宿、「徳之島ゲストハウスみち」が運営しています。 できるだけ密度の濃い時間を過ごして欲しいから、扱うのは基本的に少人数のプライベートツアーのみ。大型のツアーは扱いません。
徳之島が世界自然遺産に登録された理由は、この島の「生物多様性」が評価されたこと。 山と里が密接したこの島で、世界的に評価されるような自然が今日まで残されているのは、島に暮らした先人たちが、自然と上手に付き合い、共生してきたおかげです。 変化を続ける社会の中で、この島の自然や文化を未来に繋ぎ、本当の意味で豊かな島であり続けるために。 島に暮らす人々はもちろん、この島を訪れるみなさんにも、徳之島のことをもっとよく知って欲しい。
ここは、あなたが未だ知らないことに出会う島です。